先日、メルカリを見ていたら、珍しいものが出品されていました
わぁ〜!餅拾いだなんて、懐かしい
私は小さい時、倉敷市に住んでいました。
そこではいつも家を上棟する時に、餅撒きが行われて、ご近所さん皆んなで、餅拾いに行きました。家の四隅から投げる大きなお餅にはお金が入っていて、誰がその餅を拾うのか、大人達は興奮していました。子ども達は、投げられるお餅よりお菓子の方に目がいっていて、友達同士で誰が1番お菓子を拾うのか、競っていました。頭上から降ってくるお餅に痛い思いをし、足元の基礎の部分を乗り越えながら、お餅やお菓子を拾ったものです
このメルカリの出品を見るまでは、私の中で「餅撒き」という風習をすっかり忘れていました
まだこの風習が残っているのですね!
しかし、私はまだわかるけど、子どもはこの「餅撒き」が一体何の事か、全くわからないだろう、と感じました。
東京に住んでいると、戸建よりはマンションの方が目につくし、戸建も建売だと「餅撒き」は絶対にないし、注文住宅だとしても、土地の問題もありやらないでしょう。
餅撒きに限らず、日本文化を感じる風習をどんどん目にしなくなってきているので、なるべく我が子には「しめ縄作り」だったり、「書き初め」だったり「節分」だったりは、体験させるようにはしているのですが、私が小さい時のように「今日、〇〇で餅撒きやるから行こう!」と友達に言って参加する、みたいな日常生活の一コマという感じではないのですよね…
行事もそうですが、昔の小説を読んでいて「囲炉裏」が出てきてもそれは一体何なのか、「茅葺き屋根」とはどんな屋根なのか(最近の家は屋根がない家もあるので、『屋根』自体が何だかんだ分からない子もいる)。また古文に出てくる「御簾」とは何なのか、普段国語を教えていると、内容以前に要求されている知識で引っかかっている生徒さんが多発します
このような時は、ジブリの映画を例に出して、「五右衛門風呂」は、
「サツキとメイのお家にある丸いお風呂!」
のように教えています。すると、生徒さん達は、
「あ〜、あれかぁ!」
と理解します。ジブリの映画は日本文化を教える上でも、とても良いですね
昔の建物や生活用品は、目にする機会も少ない上に、「これが提灯だよ」(提灯が分からない子も多い)と言葉だけ教えても、「ふ〜ん…」で終わってしまうので、「提灯」とは一体何なのか、何のために使うのかまで説明しないと全く頭に入っていません。
時代が変わっているからと言っても、過去を知る事は大切だと感じるし、文化はその国のアイデンティティだと思うので、私はなるべく我が子を含め、関わっている子ども達に伝えていきたいと思っています。
子どもと一緒に季節の日本の行事を理解するのにオススメの絵本
「和の行事のえほん」
「和の行事のえほん」
各月ごとに何の行事があるのかと、その行事の由来や行事で使われる道具の説明がかわいらしいイラストとともに説明されています。
12月31日をなぜ「大晦日」と言うのか、大人が読んでも面白い内容の事が沢山書いてありますよ。私はこの本を読んで、びわの花をやなんてんの実を子どもと一緒に探してみようと思いました。日本文化をお子さんに伝えたい方にオススメです。